昨今、ニュースになっているSFTSですが、犬や猫を飼っている飼い主様はご存知でしょうか?

この感染症は人獣共通感染症で致死率が猫は60%、犬は40%以上、人は30%程と言われているマダニ媒介性のウイルス感染症です。最近のニュースで、国内初めて獣医師(三重県)が亡くなったことが報道されていましたが、人が感染する経緯は様々で、ペットを飼っていなくてもマダニがいる地域では人が感染することがあります。

マダニは全国分布しており、数年前より西日本で問題になっていましたが、西の問題と思っていたことが、近頃は関東に迫ってきている、ということで東京都の獣医師会も注意喚起しております。

昨日(7月17日)のニュースで、初めて関東(神奈川県)で感染した女性(ペットからの感染ではない)が報道されておりましたが、本当に迫ってきている、と実感しております。足立区内でマダニを見かけることは少ないのですが、ゼロではありません。草木が多い地域の方は気をつけていただきたいと思います。

SFTSに感染すると、人では「発熱、倦怠感、嘔吐、下痢、頭痛、意識障害、出血傾向など・・」が起こり、治療に特効薬はありません。猫も同様な症状ですが、時には痙攣発作を起こすこともあり、重症例は数日以内に死亡します。ネコ科動物に感受性が高いウイルスで、一般治療(抗生剤など)では治療は難しいです。猫から人への感染経路は接触感染で、痙攣発作を起こしたり、パニックになった猫からの引っ掻き、咬傷からも感染します。

ノミ・マダニ治療薬として、各種スポットオン製剤(首につける薬)がありますが、これらは忌避薬ではありません。そばにマダニがいれば、薬をつけていても動物につきます。ただ、薬をつけていれば数時間後にはマダニは死にますので、つけないよりはマシでしょう。それでも、マダニが一旦動物に咬傷すればウイルスは媒介する可能性が高いです。

ノミ・マダニを100%忌避する「薬」は存在しませんが、忌避するもの(アロマ的なものがほとんど)があります。お散歩などで外を歩く時はペットがつけても安全なものを可能な限りでつけると良いかもしれません。

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